6月13日金曜日化学の授業で、「物質の溶解性」の実験を行いました。
今日のテーマは、化学の基本的な考え方である「似たものどうしは溶け合う 」というルールです。
実験スタート!混ぜて、振って、観察して…
今回の実験では、分子に電気的な偏りがある「極性分子」の代表として水とエタノール、そして電気的な偏りがない「無極性分子」の代表としてヘキサン、(油の仲間です)を使いました。
これらの液体に、様々な物質を溶かしてみます。
水(極性)にナフタレン(無極性)を溶かす →ほとんど溶けません。
ヘキサン(無極性)にナフタレン(無極性)を溶かす → 完全に溶け切りました。
水(極性)に塩化ナトリウム(イオン性=極性が非常に強い)を溶かす → あっという間に溶けて透明になりました。
ヘキサン(無極性)に塩化ナトリウム(イオン性)を溶かす → いくら振っても、白い粒が沈んだままで溶けませんでした。
生徒たちからは「おぉー!」「本当だ!」と驚きの声が上がります。この結果から、極性のある物質どうし、そして極性のない物質どうしは、お互いに溶けやすいということが一目瞭然ですね。
日常生活にあふれる「溶解性」
この「似たものどうしが溶け合う」という性質は、私たちの身の回りでたくさん利用されています。
石鹸や洗剤: 油汚れ(無極性)を落とせるのは、石鹸の分子が水に溶ける部分(極性)と油に溶ける部分(無極性)の両方を持っているからです。
コーヒーに砂糖が溶ける: 水(極性)に、OH基という極性部分を多く持つ砂糖(極性)が溶けるのも、この原理のおかげです。
まとめ
今日の実験を通して、生徒たちは目に見えない分子の世界で起こっている現象を、色の変化や物質の状態変化から実感することができたのではないでしょうか。「なぜ?」を考えることが、科学の第一歩です。今日の「!」という驚きが、皆さんの知的好奇心をさらに刺激するきっかけになってくれたら、これほど嬉しいことはありません。



